今回はトランジスタと温度の関係について考えてみたいと思います。
トランジスタをはじめとして半導体は基本的に温度に影響を受ける電子部品となります。
今回はこの温度を利用した増幅作用について考えてみたいと思います。
上記の図の様に基本的に温度によってコレクタの損失が発生している事が
特徴となります。
許容コレクタ損失とは、
コレクタ損失とはトランジスターの中で、コレクターからエミッタ間を流れる時に発生する電力損失で熱に変わって損失となる電力です。
該当トランジスタが許容出来得る電力(コレクタ損失)をコレクタ許容損失と言います。
コレクタ損失=コレクタを流れる電圧 × 電流
で表されます。
つまり上記の図では温度が上がっていくに従いコレクタ電力が低下し
150℃付近まで行くとほとんど熱に変わってしまっている状況になっていることになります。
この様に温度とhfeの関係は大きく関連しており
これらは歪み感やトランジスタのスイッチング動作にも大きな影響を及ぼす事がわかると思います。
基本的に半導体なので、ダイオードでも似た様な現象は起こると思います。
この様な現象を使ってエフェクター技術にフィードバックしてみたいと考えています。
温度変化を利用してGAINを操作してみる
基本的にGAINの操作は電圧比によって行われる事が定番です。
オペアンプ やトランジスタ、FETはどれも電圧の比で増幅させています。
しかしながら少しみんなと違ったGAIN感を作りたい、
クリッピングポイントを設けたい
となると
温度を使ってっみるのは如何でしょうか?
上記に記載している温度変化を利用する方法は
定量的なゲインを取得する事ができませんが、
その不安定さがその時にしか出せない独特な音を奏でてくれるでしょう。
ここで使用するのは電熱線です。
GAIN操作をする場合には増幅のトランジスタやFET、OPAMP周辺に這わせて下さい。
歪み量の調整にはクリッピング回路周辺に電熱線を這わせると良いでしょう。
電熱線は基本的にはPVCCである9Vから
導線を這わし、温度調節に500k ohm Bカーブのボリュームぽっどを使うと良いと思います。
イメージはトランジスタの上にヒーターを配置し熱を与えている様なイメージです。
結構電熱線は市販で売っていたりします。
なんか温度計やファンなどがついたエフェクターも何か新鮮なものを感じますよね。
今回は温度をつかってゲイン量を調整するといった提案でした。
何か他の人と差をつけたいみたいなギークな発想を持っている方は挑戦してみると面白いのでは?と考えます。
もし作成した際は温度変化によってどう違ったのか教えて欲しいと思います。
今回は以上です
コメントをお書きください