今回は世界で最も売れたが、最も使いにくい賛否両論あるエフェクターMT-2(以下メタゾネ)の改造について紹介します。
最近技シリーズとしても再登場しましたね。
まぁこの動きからメタルが流行らない今でも諦めずに出せるところがBOSSの強みなのでしょうかね。
今回はメタゾネの鼻声みたいな音を治療して使えるエフェクターに改造するメソッドを紹介します。
ハードオフに売りに行く前にちょっとモディファイしてみてはいかがでしょうか?
メタゾネの回路図をネットから拾ってきたので、
それを出します。
(引用:https://kuro96hiro16.amebaownd.com/posts/7023847/)
これは結構見た目複雑に見えますが、
大きく
・ゲイン
・EQ
に分けて考えましょう。
今回メタゾネのいいところはEQ回路が充実しているところですね。
各パラメータでオペアンプを通過する仕様になっており
結構贅沢な設計がされています。
(つまみは回しにくいけど!!)
EQに関してはこのままでいいでしょう。
今回は鼻水音の治療ですから!!
問題はゲインや歪みを作っている回路です。
初段から見ていきましょう。
音の入力
↓
増幅回路+フィルター回路
↓
クリップ回路
↓
フィルター回路
↓
バッファー回路
↓
EQエリアへ
といった流れになります。
なんか複雑ですね笑
まず最初のブロックです。
これは増幅とフィルターがひっついているかなり特殊な回路になります。
オペアンプでバッファをしつつ、その負帰還中に増幅させてなおかつフィルターしてしまおうといった内容になっています。
回路を見てみるといきなりクリップさせてますね。
3.5V増幅しています。
私だったら↓ここでは別にクリップまでさせなくても良いかなとも思いますが、、、
実際ここを外すと、かなり綺麗な音になります。
綺麗なジャイアンになります。
また正直個人的な意見ですが、
ネガティブフィードバックの中にこのように盛りだくさん吊るす設計は嫌いです。
次増幅回路(オレンジ枠)は、
唯一ベーシックな回路
反転増幅回路
250kと10kの比ですね。
47pのコンデンサは、発信防止でしょうね。
またここにフィルタ回路も仕組まれていますね。
これは1kオームと10μFでしょうか。
フィルター回路は基本的に電解コンデンサを使わないことが最近のセオリーです。
音が濁るんです。セラコンに変えましょう。
それよかここのフィルター回路要らない!!
けど1kΩの抵抗を残してグランドに落とさないと音が出ないです。
で次にクリップ回路
ここつかわれているのはシリコンでしょうね。
なんでここまでクリップさせてるのにVfの低い性質のダイオードを採用したのかよくわかりません。
ここはVfの大きいLEDがいいでしょうね。
ここだけやるだけでもだいぶ鼻水っぽさは治ります!
個人的にオススメなのが青色LEDの非対称
それでは一番の問題な紫のエリアに行きましょうか。
ここはまぁメタルゾーンとしての心臓部なんでしょうね。
シミュレーションの波形をみるとよくわかります。
こちらで歪みの波形を作って
あとのEQのフィルターはここで作った波形を伸ばしたり縮めたりしているのでしょう。
全くよく考えられていますね。
ここは残しましょうか。
私なりに少し定数変更をします。
R020 0.22μF → 0.022μFセラコンに変更
ここはあんまいじりたくないですね。
以上が私が実際に行った治療になります。
ここらをいじることでかなり使える音になります。
本来の味を生かしつつオマージュしていくB’zスタンスです。
是非中古で安い個体を見つけた時や捨てる前に
挑戦してみてはいかがでしょうか?