今回はEMGやピエゾピックアップなどをはじめとしたアクティブサーキットピックアップについて説明してみようと思います。
理論を知っておくと音作りやギターの弾き方など研究の材料となるますのでどうぞ最後までご覧ください。
まずピックアップにはシングルコイルやハムバッカーの前に2種類存在していることを頭に入れておく必要があります。
・パッシブピックアップ
・アクティブピックアップ
です
大きな違いは
電池が入るか入らないかになります。
ここでの電池という事が大きなポイントとなります。
電池が入るといことは何か電源を必要とした回路が入っているということになります。
しかし、本来電池を必要としない構造なのにわざわざ電池を入れる?と疑問を抱き電池という煩わしさに効率的なギターではないと判断され敬遠されてしまいがちです。
それもそのはず
使用される電池は9Vです。
9Vの電池って結構大きいですからボディーにわざわざザグリを入れる必要があったり、電池ボックスを組み込んだりといろいろと後からつけるにしては手間がかかってしまうのが現状です。。。
しかし実はアクティブピックアップの方がジャンル問わずメリットが大きいのです!!
私自身もメインのギターはアクティブピックアップ搭載しています!!
それではまずは構造から観て行きましょう
弦振動が起因して電気が発生し
それはコイルの巻数Lと抵抗に依存して出力が決まるという話を以前しましたね。
詳しくはこちら
今回のアクティブピックアップは構造自体が違うのです。
前回の記事でもきさいしているようにコイルの巻数を減らせばパワーが落ちる、それはピックアップに感度を落とすということになります。
すなわち外来ノイズを拾いにくいということになります。
しかし出力を下げ過ぎてしまうと、
ギターから出ていく前に信号が死んでしまうリスクも多いことになります。
ギタリストがパワーを求めるのは外来ノイズは受けてもダイナミクスの幅が大きい方を優先してしまっているからなのです。
結局ギターのパワーというものは物理でノイズを減らすのであればピックアップの感度を下げる→ダイナミクスの幅を狭める
もしくはノイズも増えるが、ピックアップの感度を上げてダイナミクス量を増やすの二択なのです。
しかし!
それはパッシブ回路のお話です!
アクティブ回路とは、そもそもの構造が異なるのです。
アクティブピックアップの中身を下記の図で説明します。
アクティブピックアップの構成ですが、
パッシブピックアップ + バッファ回路
で構成されています。
なお、アクティブピックアップに使われるピックアップの構成は
・磁力の弱い磁石
・巻き数の少ないコイル
・シールドケース
と出力の弱くノイズ対策をされたピックアップです。
原理としては、
弦振動で発生した信号をすぐに
バッファーへ入力させ信号をフォロアーさせてやることによって高出力 ( 損失の低い ) と低いノイズを両立しています。
これらはフォロアー回路を経由していることから、電気抵抗を受けにくくノイズに強い事が特徴です。
別の言い方をすると、
ノイズの量はS/N比が高い(ノイズが少ない)といういいかもします。SNは○○dBと専門的な現場ではいったりします。
ではではでは、
ローインピ・高出力と言うメリットはありますが、、、実際の音にどのように影響してくるのかってところですよね、、、
アクティブピックアップは
元々の信号が弱いこともあり、
パッシブピックアップに比べ信号の力は弱いです。
これがローインピーダンスと言われる所以になります。
しかし、ながらプリアンプを後方でかましてあげたり、アンプのゲインをパッシブ状態より加えてあげるなどバランスを組むことで、
パッシブ回路のギターよりもノイズが少なく扱いやすいギターとなるでしょう。
また、
アクティブのサウンドの特徴として上げられるのが独特のコンプレッション感です。
音の立ち上がりや音量のバランスも良く独特のサウンドを持っています。
これがエフェクタのノリがいいと感じてしまうのも無理はないでしょう。
上記のポイントが、
扱いやすく感じたり、退屈と感じる、、、
アクティブ独特なる好みが分かれるポイントかもしれません。
中に面白いことに、
電池を2つ装備したり、3つ装備したりと改造される方がいます。
基本的にこれらの電源はオペアンプを動作するためのものであり、増幅に使用されるものではありません。
多少音は変わるかもしれませんが、オペアンプに耐圧に注意して改造をしなければならないことを念頭に置いて実施してください。
パワーをあげるのなら個人的には内部の抵抗を交換することをお勧めします。
注意することとして、
アクティブピックアップを設置する場合はポッドを変更してくださいね!
先ほど申しあげた通り低ノイズに設計しないとアクティブの意味がありません。
ピックアップで生成する信号のパワーは全てバッファ回路に任せて、あとは極力ノイズに少なくするように設計をする必要があります。
ここで使用されるポッドの大きさは25kΩです。
おそらくボリューム調節に必要最低限の大きさなんでしょうね。