TS系な音とは一体どんな感じなのでしょうか?
と聞かれた時に答えが、
・論理的に出る
・感覚的に音の粒が、、、と感覚的に回答が出る
・わからない
に分担されると思います。
(結局音について聞かれた時全般の答えがこれらに限られますが、、、)
個人的にギターをやっている者としては論理的に答えた上で音の粒がねー、、、
という流れに持っていきたいですよね。
今回はI社で有名なTS系エフェクターの歪についてスコープしていきたいと思います。
結局初めてエフェクターを買う人も外さないTS系
ベテランギタリストにも好まれるTS系
初心者エフェクター制作に好まれるTS系
でもあります。
実際にどのようにしてあの暖かい音を出しているのか興味ありませんか?
それでは早速TS系の歪の作り方を覗いてみましょう。
TS系歪みの正体
歪の作り方は基本的にはクリップ回路を用います。
クリップ回路の多くはダイオードを使って作られます。
ダイオードの半導体の特性を生かし、通す電圧に制限を加え、回路を無理やりクリップさせてしまうロジックです。
リミットを与えてある程度以上の電位を飽和させくけい波を作理ます。
詳しくはこちら。
TS系のエフェクターの特徴としてはまず、
オペアンプのフィードバック内部にクリッピング回路が設けられている事です。
基本的に粒が荒く穏やかに歪んだオーバードライブサウンドは、
オペアンプのフィードバック回路内部にダイオードクリップを組まれる事が多いのです。
BOSS ODシリーズ、プロコ RATシリーズなど、、、
ピン弦を弾くと上記の様に①②③④の順番で信号が流れます。
エフェクトの掛かっていないドライ音がINPUTから入ってきて、
いったんオペアンプから抜けたドライ音はネガティブフィードバックを返してダイオードクリップにて歪みが作られ、
ウェット音へ変化して外へ出ていく流れになっています。
しかし実際にこれを使った事がある人は、
・ドライ音の周囲に歪をまとった感じがする。
・弦を弾いてから少し時間が経ってから後から歪がやってくる。芯から歪んでいない感じがする。
など感じたことはないでしょうか?
どれも正解で
これらが
オペアンプ内にネガティブフィードバックを使った歪の作り方の特徴なのです。
また発信防止のためC3 コンデンサ などの遅延ロジックを組み込んでいる場合はチャージする時間は音が出ないので、その数マイクロ秒
レイテンシーを感じる事が多いのです。
楽器なので僅かなレイテンシーもすごく遅れて聞こえてしまいます。
図にすると下記の様になります。
弦を弾いたドライ音と歪みの効いたウェット音には時差が発生しているのかについて噛み砕いて記載します。
ウェット音を出すためにはオペアンプのフィードバック回路に設置されているクリッピングダーオードD1とD2を通過する必要があります。
ここを①②③④と順にループしてからようやくウェット音が構成されます。
ウェット音にレイテンシーが生まれているのは青矢印で記載している様に微妙にドライ音がループせずに出力されていること?
になっているにかもしれません。
こればかりは理論的証拠がないのでなんとも言えないのですが、、、
いずれにせよ妙なレイテンシーがあるのはネガティブフィードバックを返して歪を作っている事が大きく起因しています。
この遅れて歪みがやってくる感じがTS系独特な温かみのある音と考察することも出来ます。
今回はTS系エフェクターの歪についての紹介でした。