エフェクターを買ってそのまま使うのももちろん素敵なことですが、一度は
・もう少しハイが出ればな、
・歪の質が思ってたのと違うんだよ!
・トーンつまみのレンジの効きが、、、
など色々思ったことはありませんか?
しかし個性を出して表現のダイナミクスを出す事を強制されている昨今の音楽業界。
エフェクターの改造技術の習得はギターの腕を上げる以上に必要になって来ました。
人が持っていないエフェクターをつかおう!人が持っていないプラグインを使おうという意思は
ネット音楽社会においてある意味必然になりかけているように思います。
今回はモディファイ(MOD)エフェクターの作り方、
見るべき箇所を紹介しようと思います。
思った以上に簡単だと思います!!
エフェクターMODで必要な部品
まず手始めに
用意するものをざっと挙げていきます!
・改造するエフェクター
・改造するエフェクターの回路図
下記を揃えると改造がスムーズです。
エフェクターの改造というのは基本的にエモーショナルなので、
今回の改造では、
理論や計算ということは必要としません。
今回は音が変わった!と感じられる部分のみの部品交換を行い、気に入った時点で完成とします。
ある程度改造箇所を絞る目的は、
根本的な部分を崩してしまうと元々のバランスを崩してしまう可能性があるからです。
それでは今回はTS系の音でやってきましょうか!
BOSSがシンプルでわかりやすいと思います。
ポイント 量産品で進めること!
基本的に量産品というものは壊れにくいようにそれほど複雑なロジックというものは含まれておりません。
企業ものは、アトリエ系やベンチャー系の匠エフェクターに比べてロジックがかなり簡素です。正直見ただけで何をどのようにしているのかパッと見る事が出来ます。
また同じ会社であれば、
会社の都合上、時短やクレーム対策のため基本的にロジックは共有されています。
そのため他のエフェクターも改造したいっとなった際はわりと機転が効きやすいのでメーカーを絞ることもひとつのテクニックだと思います。
今回はスーパーオーバードライブ SD-1をいじってみたいと思います。
回路図と部品表を下記に表示します。
こちらから引用させて頂きました。
回路図
狙った通りかなりシンプルな回路図ですね!!
ザ・TS系ですよね。
典型的なオーバードライブ回路になります。
TS系のロジックについてはこちらに詳しく記載していますので、ご覧ください。
BOSSといえばの比対象ダイオードクリップが特徴なのではないでしょうか。
これで真空管ライクな音を表現しているのでしょう。
回路の順番
まずこれらのロジックをブロック図で示すと下記になります。
基本的につまみの内容からも
・レベル(音量)
・ゲイン(ブースト回路)
・トーン(フィルター回路)
を予測する事ができそれらにバッファーが入り込むような形で形成されます。
ざっくりブロック図にするとこんな感じですね。
とは故どこがどこの回路なんだろう?と思われる方へ、
ざっくりロジックを囲ってみました。
ざっくりですがこんな感じですね。
一つづつ簡単に説明していきましょうか!
・Hi-Z回路
信号の入力回路です。
どんな強い信号でもはいってきても壊れないような工夫がされています。
Hi-Z回路について詳しくはこちら
・バッファー回路
痩せた信号の生命を復活させる回路
バッファー回路について詳しくはこちら
音痩せについてくわしくはこちら
・電源回路
IC用の電源を作っています。
9V→4.5Vで電圧変換を行なっています。
・歪回路
ここではクリップ回路と増幅回路を同時に行なっていますね。
オペアンプのフィードバックで歪を作っていますね。
しかも非対称型のダイオードレイアウトですね。
TS系の歪について詳しくはこちら
増幅回路についてはこちら
クリップ回路について詳しくはこちら
・トーン回路
ここではオペアンプ使用したフィルター回路が採用されています。
おそらく本家TS系と差分をここで測ったのでしょう!
フィルター回路について詳しくはこちら
・ミュート回路
ここではスイッチのON・OFFでぼつっとポップノイズが鳴らないようにトランジスタのスイッチングロジックを使った回路が採用されていますね。
ミュート回路について詳しくはこちら
やはり、回路図を見ると
Hi-Z回路を経由後バッファーが入力と出力に入っていますね。
ここではトランジスタのエッミッタフォロア回路が使用されています。
次にゲイン
ゲインはブースト回路とクリップ回路が一つのオペアンプのフィードバック回路内部に使用されています。
最後にトーン回路
オペアンプでトーン回路を作成してあります。
これはかなり洒落たことしますね笑
まずエフェクターを買ってMODするところは、
・フィルター回路
・ディストーションロジック
に限られます。
中には、アドオンでブースター回路やEQ回路を入れるのもありますが、、、
今回はフィルター回路はそのままで、
どうしても、ブースター回路に付いて知りたい方は、
ブースター回路についてはこちら
基板の作り方についてはこちら
この基板を作成して組み込む場合下記の2パターンをお勧めします。
・バッファー回路とゲイン回路の間に入れる場合
普通にバッファー兼ブースター単体で活用する場合にこちらを採用されると良いと思います。
比較的波形をソフトクリップにしたい方向け
ボリュームを稼ぎたい人向け
・トーン回路と最終バッファ回路の間位に入れる場合
ガッツリ歪を楽しみたい人向け
ゲインを稼ぎたい人向け
今回はここまで!
回路の構成の説明をメインとしました。
次回はどのように
フィルター回路とディストーション回路をいじっていくのか具体的な方法を記載していきます!
お楽しみに!!