ディジタルっぽい音だねー
まるで音作りにセンスが無いみたいな事
言われた事無いですか?
私はあります笑
ですけど、
ディジタルっぽい音とは一体どう言う音で、どうしろと言うのか
具体的に考えたことってありますか?
私はこれ言われたとき、
よく意味が分からなくて、結局今でもはっきりした正解は分かっていません。
今回は私が考えるディジタルっぽい音についての現在の回答を書いていこうと思います。
当時私がギターを始めた頃ですが
デジテック RPシリーズやLINE6 Podシリーズ、BOSS GTシリーズのマルチエフェクターを使っていました。
コンパクトエフェクターもディストーションとオーバードライブの数個くらいは持っていたのですが、基本的にマルチエフェクターで1つにまとめていました。
LINE6のPODよりアンプシミュレーターが搭載され始めたことから、スタジオへ行かなくてもマーシャル風、VOX風などのサウンドを自宅で楽しめる様になりました。
またこれらの製品はスタジオへ行かなくとも自宅でプリ段の音作りの研究ができるとギター生活に確信をもたらした製品でした。
なたマルチエフェクターの機能も持っていることから、
コーラス、ディレイ、リバーブなどの空間系もセッティングでき、
さらにワウやワーミーまで間組み合わせた音作りができてしまいます!
私たちがやることは事前に自宅で音を作りデータをセーブして、
スタジオに入ってRolandのジャズコーラスに接続して音を出すだけ!
当時からしてみれば音も良いと感じていましたし、かなり革新的だったと振り返る事ができます。
しかし音質について当時を振り返るとおもいっきしディジタルサウンドだったと思いますね笑
現在ではケンパーやアックス、ヘリックスなど限界の高い凄い良いアンプシミュレーターがありますので、
今から比べると
ディジタルサウンドとというのがどう言ったものかもう明確ですよね笑
当時は良いアンプシミュレータは無かったし、
真空管アンプはスタジオ入らないと使えなかった、
壊したら怖いので遠慮して使っていた、
そもそもバンドでスタジオ借りるからあまり音作りの研究できなかった、
などの背景から
一言でディジタルサウンドっぽいよ?って言われても
なかなか勉強する環境が整っていなかった様に振り返り、
これは分からなくても仕方なかったなとも今では開き直ってしまっています。
ディジタルっぽい音の正体
ディジタルサウンドとアナログサウンドの違いは高音域の限界点とその広がり方
だと思います。
習字とパソコンの文字で比べるとわかりやすいのではないでしょうか?
ダイナミクスの差が全然違いませんか?
人が書いた習字をアナログ、パソコンの文字をディジタルと置き換えた際
習字には、払い、止め、インクの強弱、線の太さなど様々なダイナミクスを有しています。
それに比べてパソコンの書体は、、、
と考えると違いがイメージしやすいのではないでしょうか?
基本的にディジタルサウンドは
0や1で波形を組みます。レベルも小数点の様な表現の方法はなくて大雑把な進数で表されます。
またそのレベルについても、アナログ製品の様に電源電圧までのダイナミクスというわけではなく、CPUの限界までとなります。
上記のイメージ図の様にCPUの限界値からはみ出た音はクリップされてしまいます。
また、音の大きさもそうですが、ディジタル回路には周波数的にも制約が出てきます。
特に高い音は周期が早いことから高速なクロック周波数に対応した性能の高いCPUでしか表現が出来ないのです。
その観点から見ても表現力に限界が少ないので、アナログサウンドには勝つことは出来ません。
メーカーからの観点でいくと、
スマートフォンやPCに使われる様なハイスペックなCPUをマルチエフェクターに使うことは可能です。もちろん過去そんな高い性能を有したCPUを楽器に組み込むことは可能でした。
しかしながらそれが出来なかったのはメーカーが限られているのは、
会社のリスクヘッジと技術力が無かったからなのです。
高い周波数を持つCPUはただポン付けすると、多くの有害電波を発します。
有害なスペクトルを有した強い電波を浴びると、
気分が悪くなったり、急に体調が崩れたりと電波は目に見えない物で、機械に弱い人からすると心霊現象の様な事が起こってしまうわけなのです。
このエフェクターを踏むと何故かクラクラするんだー使い手を選ぶペダルだみたいな感じで広まるでしょうね笑
技術や法律的制約があるからそこまで投資できない事が主な理由と考えられます。
他にもそこまでハイスペックにする必要があるのか?など市場的要因もあるかもしれませんが、、、
強い有害電波を抑えるために見えない部分でかなりの技術力が組み込まれているのです。
この技術力は基本的にパソコンメーカーや自動車メーカーから降りてきます。
技術力を存分に出せる大きな組織がこれらの研究をして世に出し、それを楽器メーカーなどの下流業界が真似をして安く製品を出す構図になっています。
余力のあるメーカーから順番にハイスペックICに手を出して可能性を広げる事ができるのです。有名メーカーから良い音の出る(ダイナミクスレンジの広い)楽器が製品化できるロジックはその様に成り立っています。
話を戻しますと、ディジタルサウンドとは、
特定の領域以上の周波数が出ない
特にプレセンスが上がらない感じ、
抜けが悪い、
振り切れない感じ、
べとっと上にひっつく感じ、
ふぁさーっと音が広がらない感じ
これが、ディジタルっぽい音だとわたしは考えます。
良い音とは、ダイナミクスレンジ(表現力)の幅が広いほど良いという事です。
しかしながら、
アナログ系のアンプやハイエンドディジタルアンプを使うとなっても、
コンプレッサーをバリバリかけてしまうと同じことなんですよね笑
私も今ケンパーを使用していますが
音作りをしていて、ディジタルサウンドになってしまう場面もあります、、、
正直好みですよね、
好きな音で好きな音楽を奏でることに越したことはないので、
別にディジタルサウンドっぽいと嫌味の様に指摘されても、関係ないと思いますけどね。
以上となります。