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ドイツ語ではBをHと表記するが、、、 なんで???


 

ご存知の通り!

ドレミにはそれぞれの国で名前が付けられています。

 

英語:abcdefg

イタリア語:la,si,do,re,mi,fa,sol

日本語:いろはにほへと

そしてドイツ語:a“h”cdefg

 

明らかにイレギュラーな箇所があります。

ドイツ語ではbの音をh(ハー)と呼びます。

ちなみにb(ベー)はシのフラットを指します。

 

一体なぜでしょうか、、、

今回はそんなドイツ音名h(ハー)の謎について記載します。

 

 実はhの音名も最初からhだったわけでありません。

もともとbだったものが、ある経緯によりhと呼ばれるようになったのです。

そんな今回の主役のシの音。

実は音階の中では要注意の音なのです。

美しいハーモニーが追求された西洋音楽で

「悪魔の三全音」と言われた音程があります。

それがシとファの音に生じる響きで、使ってはならない音程とされていました。

 

そしてどうしてもこの音程が避けられない場合は、

シの音を少し低く歌っていたのだそうです。

その時「このシ(b)は低く歌う」の指示として、

b(小文字のB)が楽譜に記載されました。

「このbは要注意」ということです。

 

やがてこのbマークはシの音以外にも、
問題のある音を変化させるマークとして使われるようになっていきます。

そして低く変化させる時は「丸いb」、高く変化させる時は「四角いb」を書くようになります。

後に、この「丸いb」がフラットに、「四角いb」がシャープになったのです。

フラットがbなのは分かるとして、シャープがbとはだいぶ変形してますよね。

楽譜を見た時に瞬時に区別できるように、

多少デフォルメされた面もあるのでしょう。

bの丸い部分を四角に書いて、

さらに四角の各辺を伸ばして尖った感じ(まさにシャープ!)を強調すると

今のシャープ記号になります。

 

その中間のナチュラルは

「シャープでもフラットでもない角ばったb」

ということで、今のナチュラル、

つまり「四角いbだけどシャープほど鋭くもないデザイン」になったとのこと。

 

 

こうして事の発端となったシの音ですが、

低いシはフラット(=b)、元々のシはナチュラルで書かれるようになりました。

そしてこの元々のシは、

「ナチュラルの記号が印刷の都合でhと書かれるようになったのだ」

という説が有力のようです。

確かに、ナチュラルの下の横棒をとるとhのようになります。

また、他には“gの次がhだから”という説もあるようです。

これが、ドイツ語でbがhと呼ばれるようになった経緯(の一説)です。

ちなみに、丸いbと四角いbとは奇抜だなーと思った方はいませんか?

でも実は、今でこそ音符の玉は丸い●ですが

今回のお話の時代の音符には●や■、◆なんてのもあったようですよ。

楽譜のカタチが今のようになるまでに、いろいろな試行錯誤があったのです。

 

 

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